参考情報:“体を温める”ことの大切さと冷え性対策

健康維持において、“体を温める”ことは基本です。
“体を温める”ことの大切さと冷え性対策をテーマに、参考情報を提供いたします。

※学説や定説は、研究成果や臨床結果などにより日々変更され、進化発展していきます。
書かれていることや教えられたことをそのまま鵜呑みにするのではなく、必ずご自身でも調査および勉学を継続し、常にアンテナを立てておくことを心掛けるようにしてください。

冷えからくる低体温がもたらす5つのものと温熱効果

手先や足先が冷える末端冷え性と、腰から下が冷える内臓低体温型下半身冷え性。
日本人の70%がこの2つのタイプに当てはまるといわれています。

そして近代型冷え性ともいうべきものが、体全体が冷える自律神経型冷え性。
過度のストレスやスマホなどのブルーライトや電磁波を大量に浴びることにより、自律神経のバランスが乱れることがその一因とされています。

いずれにせよ、冷えは体によくない影響をもたらします。
その冷えからくる低体温がもたらすものについて、5つの観点からまとめておきたいと思います。

1.基礎代謝の低下

体温が下がると基礎代謝もダウンする、といわれています。
その主な要因のひとつが、物質代謝やエネルギー代謝に触媒として働く必要不可欠な “酵素” の働きです。

例えば、三大栄養素酵素がないと分解・吸収され体内で利用できる状態になりません。
糖質を分解するアミラーゼや、脂質を分解するリパーゼなどは、その消化酵素の代表例です。
近年注目されているものでは、活性酸素の除去に働く酸化還元酵素、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)やカタラーゼなどがあります。

酵素は、36℃以上(~40℃)で最も活性化するとされています。
逆を言えば、36℃未満では働きが鈍くなるということです。
ですので、35℃台の低体温下では基礎代謝が落ちてしまいます。

そんな中で、食事を極端に制限するなど間違ったダイエットなどを行ったりすると、必要な栄養素が不足して筋肉が落ちてしまい、そこから基礎代謝が落ち、体温低下のスパイラルに陥ってしまいます。

夏場に食べないダイエットに励み、秋にリバウンドして太りやすくなる、というケースが多いのは、こういった理由から、深部体温の低下と基礎代謝低下がその一因として考えれます。

2.内臓機能の低下

体温が低下することで、内臓の働きが弱くなります。
前項とも関連して酵素の働きの観点もありますが、寒いときに筋肉が動きにくいのと同様に、内臓もそのパフォーマンスが低下します。

特に、肝臓、腎臓、小腸は代謝と密接に関わる臓器で、冷えによりエネルギー代謝が落ちるだけでなく、体調不良の原因にもなる大切な臓器です。

・肝臓 → 三大栄養素およびビタミン・ミネラル
     の代謝(活性化)や毒素処理を行う。
・腎臓 → 尿素などの老廃物や不必要な水分を
     体外に排出する機能を担う。
・小腸 → 栄養素の吸収、酵素の合成、
     免疫システムを司る。

3.免疫力の低下

体温が下がると免疫力もダウンする、といわれています。

理由としては、免疫システムの中核をなす白血球が37℃未満では活動が弱まり、かつ冷えにより血行が悪くなると、白血球が全身をスムーズに移動できなくなることが挙げられます。
また、免疫細胞の70%が存在するとされる小腸が冷えることで、その働きが弱まってしまうことも大きな理由のひとつです。

よって低体温下では、免疫力が低下してしまい、風邪などの病気にかかりやすくなってしまいます。

また、低体温により活性酸素を除去する酵素(SODなど)の働きが弱まってしまうことも、体を守るという意味では要注目ポイントです。

4.血行不良

血流と冷え対策について” でも述べていますが、冷えは血行不良をもたらします。

血流が悪くなると、必要な栄養素や酸素の運搬が滞り、代謝の低下に繋がります。
そして、熱エネルギーをスムーズに全身に届けられなくなり、冷えのスパイラルに陥ります。

5.自律神経の乱れ

現代型冷え性と呼ばれるものの主な原因が、自律神経の乱れです。
自律神経が乱れる原因は色々ありますが、特に大きなものが下記の3つです。

・対人関係や仕事の精神的肉体的ストレス。
・夏場のクーラーの浴び過ぎ。
・スマホやPCなどのブルーライトや電磁波。

これらが継続的に繰り返されることで、自律神経のバランスが乱れて、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなります。
すると、血管が収縮すべきときに拡張したり、逆になったりして、体温調節機能が正常に働かなくなり、全身の冷えを感じるようになる、という事態に陥ります。

過剰なストレスで交感神経が優位な状態が続くことは、NK細胞などリンパ球の数を減少させ、免疫力の低下を招くことにもなります。

また、女性の足に発生しがちな足のむくみ。
男性と比較して筋力が低いことと冷えから、下肢に静脈血が滞ってしまう、リンパの流れが滞ってしまうことにより起きるのが一般的ですが、自律神経の乱れもその原因のひとつとされています。

以上、冷えからくる低体温がもたらす5つのもの、についてまとめました。

共通の対策としては、“食の改善(摂取する栄養素の見直し)” と “適度な運動(血行促進と筋力アップ)” です。

併せて、各栄養素がどんな働きをするのか、また体内で代謝がどのように行われるのか、それらの知識を高めていくことも大切です。

そして忘れてはいけないのが、冷えが入りやすい3つの首(首・手首・足首)およびお腹まわり・お尻まわりをしっかりと “あたためる” ことです。

特に、お腹まわりには大切な臓器が集中していて、お尻まわりには下半身に血液を送り込んだり、戻したりするための大きな血管(大腿動脈および静脈・鼠蹊リンパ節)があります。
下半身全体が冷えるという方は、お腹まわり・お尻まわりの冷えに起因して血管が収縮したり筋肉が硬くなったりすることにより、血行不良が起きている可能性があるため、ここをしっかりと温めほぐしておくことがとても重要です。

夜はできるだけ湯船につかって血行を促進したり、腹巻などでお腹回りをしっかりと温めておくよう、心掛けてください。

低体温

最後に逆の観点から、しっかりと体を “あたためる” ことで得られる温熱効果についてまとめておきますね。

温熱効果とは?

体に熱刺激を与えて温めることで期待できる、下記のような作用・効果のことをいいます。

代謝促進

内臓、特にエネルギー産生・毒素処理を担う肝臓、尿素などの代謝物の排出を担う腎臓の働きがよくなり、また代謝に欠かせない酵素が活性化(36℃以上で活性化、40℃までは体温に比例)して代謝が促進。
体調回復、お肌の張りアップ、冷え性改善、 やる気アップになどに繋がります。
体温が上がると基礎代謝もアップするといわれています。

免疫力・自然治癒力アップ

白血球は37℃以上で活動が強まるといわれています。
体温が下がると免疫力もダウンする、といわれています。
温めることが免疫力アップに繋がります。

また、38~40℃で10~20分間入浴(足浴は42~43℃)し深部体温を上げることで、ヒートショックプロテイン(熱ショック たんぱく質)の産生が促進され、傷ついた細胞を修復したり、酸化ストレスから体を守ったりと、自然治癒力アップが期待できます。

血管拡張・血行促進作用

血管が拡張し血行が促進され、老廃物の除去が進み、むくみがとれ、疲労回復に繋がります。
特に血流の滞りがちな毛細血管やリンパ管にたまった老廃物がきれいに流れるようになることで、体が楽になり寝つきがよくなる、などの効果が期待できます。

自律神経調整作用

交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズになり、リラックス効果、冷え性改善、疲労回復などに繋がります。

“冷えは万病のもと” といいます。
体の外側からだけでなく、食の改善” や “適度な運動” により内側からも “あたためる” 意識を持ち、『カラダを温めて健康美人』 を目指しましょう。

※HEATRAY「ウォームストーンパック」は、厳選の天然鉱石による遠赤外線の温熱効果を活用した、持ち運びのできる本格岩盤浴ホットパックです。天然鉱石には、遠赤外線の放射率が高く、健康維持に有益なごく限られた波長帯の育成光線を優先的に放出する「温光石」(弊社名)を使用しています。持ち運びに便利なコードレスタイプで、電子レンジによるあたためも可能、カンタン・スピーディに使用できるホットパックです。

written by staff M.Uchida
2020.04.09更新
2018.09.25
2017.11.28
2015.10.05

【保有資格】
・健康経営アドバイザー
・米国ISNF認定 サプリメントアドバイザー
・NPO日本食育インストラクターPrimary
・AEAJ認定 アロマテラピーアドバイザー
・NHA認定 ハーバル・フード・マイスター